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松井派の世界大会の論評はする必要なし?
今回はお詫びの文章を書こうと思います。

昨年は新極真会と極真会館(松井派)の両派で世界大会が開催され、ともに日本人優勝できました。

松井派は、16年ぶりの日本人の優勝ですから、これほどうれしいことはなかったでしょう。

一方、新極真会の方は、ダークホース的な選手が入賞、あるいは勝ち上がり、危なげなく日本人選手たちも勝ち上がり、優勝者のほか3人の選手が入賞したのですから、これほどハラハラドキドキすることはまれでした。

その内容は、いかにも空手で勝つという王道の修練法を、日本人選手はもちろん海外の選手もしているからこのような接戦になり、観ているほうも感心するのですね。

しかし、松井派では4年前の全日本大会からルールを大幅に改定してしまい、それによると、足掛けで転ばして残心を取れば技あり、あるいは上段蹴りが軽くヒットした後に残心を取れば技あり、あるいは相手が後ろ回し蹴りを放つ瞬間に蹴りを出して転ばしそこで残心を取れば技あり、という実に味気ないルールになってしまったのです。

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このルール改定で行われた最初の大会をみたときに「実に味気ない、つまらない、突き蹴りで相手を倒すことを標榜してきた極真空手の理念をぶち壊すルールだ!」と思ったものです。

ですので、せっかくハードディスクに録画しても、つまらないし興味のわかない内容に成り下がってしまったので、DVD-Rに録画せずに消去しました。

そのルール改定によって日本人選手が全日本、世界大会問わず多く入賞できるようになったことは明らかでしょう。

しかしいつまでもそれが通用するのかな、という気もすることは間違いないです。

それよりも、こんなルールになってしまって、それに不平を言う支部長なりがいない、ということが私には理解不能なのです。

上のいうことには無批判になりがちなのは空手であろうと宗教であろうと構わず共通する事項ですね。

これは、長である松井章圭氏の価値観によるところが大でしょう。

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  松井章圭


かねてから松井氏は、その組織の機関紙である『ワールド空手』において、力やスピードや身体的な頑強さの向上についてはほとんど言及せず、テクニカルな組手をすることを第一に説明していました。

それでは、難しく難しい印象を与えて、生徒たちにやる気を起こさながちになり、一部の人間しか強くなれない、ゆえに全体的なベースアップがなされずじまいになってしまっていることは明白でした。

それが、これまで松井派の世界大会で日本人が勝てなくなってしまった原因でしょう。

創始者がなくなり、次の後継者の価値観が出て、その人間性や決定事項に不満を抱く人間がその組織を脱退して別の組織を作る、ということはこれまでの宗教や他の格闘技の団体でもどうように無数にあるのはこれまでの歴史をみれば明らかでしょう。

その変化は必然と知的武装をしていかないと評論など書けないのです。

しかし、それにしても松井派のルール改定はひどすぎないか?と思われてしかたないのですね。

その改定内容に不満を抱いて批判しない、それどころか、そんなルールで自分の属する選手が技ありを取ったときに驚喜にむせいでいるセコンドの人たちを見て、「こんなルールで取ったって嬉しくないだろう?」と瞬時に私は思ってしまうのですが、どうもそうではない(笑)

また昨年の松井派の世界大会のテレビ放送を見て、そんなルールによって強豪外国人選手が技ありを取られて敗退というシーンをみたら、「こんなんで技ありになっちゃうの?外人選手がかわいそうじゃん、やり直しだよ!」と私などは思ってしまうのですが、観客の日本人たちは驚喜している。

これまでのルールで、強豪の外人選手に技がクリーンヒットして技ありになったら、瞬時に空手ナショナリズムが燃え盛り「やったー!」と歓喜にむせんでしまっていたのですが、そんなルールで技ありになってしまったシーンをみても、喜ぶこともなく実に味気ないと思うだけで終わってしまいますね。

うれしくもなんともない。

要するにつまらないので、コメントする気になれずに、その映像をハードディスクから消去してしまうのですね。

こんなルールはフルコンタクト空手ではない、という思いでいますので日本人が久しぶりに優勝できたといっても全然喜べない、ゆえに祝福する気にもなれない、ということですね。

上田幹雄選手が優勝できたことを蹴落とすわけではないですが、やはりこんなルールで優勝できても面白みがないのです。

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  上田幹雄


ですから、その奮闘記や日本人選手の調子やレベルだの、その他賞賛すべきことなどは書く気になれないんですね。

ですから以前に、松井派の世界大会について論じると書きましたが、その気はまったくなくなってしまったのですね。

17世紀にキリスト教界はカトリックプロテスタントと大きく2つに分かれてしまいました。

その直後に、カトリックとプロテスタントの両派において、互いを批判する論者があらわれて論争が出来たり、批判本が出たりしたのは想像に難くないですね。

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95年の極真分裂の当初、今の新極真会の母体となった極真会館(大山派)を支持する人の数は松井派に比べて少なかったことは間違いないです。

本元から離れたあぶれ者たち…こんな雰囲気があったのは確かです。

世界大会でも、外国人選手のほとんどは、松井派の世界大会で出れなかった人たちを集めた大会でしたから、レベルの低さは一目瞭然でした。

昨今の新極真会の外人選手のレベルにまでいくには10年以上が必要でした。

しかし、話題性の低さは相変わらずで2000年前後においては、支持者が少ないために観客が少ない。

ゆえに、全日本大会を1日間の開催にしてエントリー選手を80人に減らした時期もあったくらいです。

しかし、支持する人たちが徐々に増えていって、再び全日本大会2日間で開催されるようになり、世界大会も2日間の開催でしたが昨年の世界大会の最終日は、満員の状態でした。

一方、松井派の世界大会では、最終日には観客の数で新極真会のよりもかなり少なくなっていたのがわかりました。

ついにここまで新極真会の支持者が増えたかと歓喜の思いになりました私は。


分裂から最初の世界大会において、新極真会の方にエントリーした外国人に比べて、今の方が各段にレベルアップしたということもその理由でしょう。



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これは、やはり松井派松井章圭氏の綺麗な組手第一の指導法によって難しい印象を与えてしまい、それで多くの脱落者を出してしまった。

それゆえに組織全体のベースアップが図られずじまい、それゆえの世界大会での日本人の敗北続きによる魅力の減退。

また松井章圭氏の人間的な魅力のなさへの失望(自分の元師匠や先輩を自分の一存だけで除名にする、またその除名にされた支部長の傘下の支部長たちの離脱、その松井氏による決定についての反対者の離脱etc)。

またマウスガードの購買強制や本部公認の防具購入をしない者への試合参加否認などの不条理さ。


こういったことが折り重なって松井派から離れていき、それで他の派おもに新極真会への加入者が増えていったのだと考えるのです。

中でも最大の理由は、あのルール改定ではないかと思われるのですね。

転ばしてすぐに残心を取れば技あり、上段にちょこっと当ててすぐに残心を取れば技あり、なんていうのはもう空手でも何でもないと考える人が多く出て当然でしょう。

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ましてや60年代や70年の一撃必殺を標榜した極真空手にあこがれて入門した人にとっては。

私のブログにもそのことに賛同して、コメントを書いてくれた人がいまして、嬉しくなりました。

それをみていただけたらなと思います。

Hatena Blog


最近YuTubeをみていると、松井派の支部長で、いかにうまく相手を転倒させて技ありを取るかを、実演して解説している人がありましたが、それをみて「転ばせるのが空手じゃないだろう!」と反感を持ったのが実情です。

このような変化をみて、ますます松井派が本来の空手から遠ざかっていくんだなあと哀しくなりました。

松井派に属している人で、やはり今の行き方に疑問を呈しながら、そのまま松井派に居続けるのは、そのやり方に賛同しているのと一緒です。

それに反対し、良き方向へ進んでいると思われる団体に属すことこそが、空手界にとって良き方向へ導くことになるということを覚えておいてほしいものです。

このような思いでいるので、私は松井派の世界大会についての論評はしたくないし、意味がないと思うのですね。

ですからこれからは昔の極真会館や、今の新極真会について論評をしていきたいと思っています。

今回は之にて終了いたします。

ありがとうございました。

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『自己満足な指導をしていないか?』
新極真会の昨年の世界大会において島本選手優勝し、そして彼含めて4人の日本人選手が入賞したことで、空手母国の威信が保ててよかったと思います。

しかし、その反面、リトアニアの台頭著しく、茶帯でありながら全日本大会で準優勝した山本和也選手までも食ってしまったエヴェンタス.グザウスカスに注目しました。

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山本和也 VS エヴェンタス.グザウスカス


リトアニアには彼のように接近して良し、離れて良しというオールラウンドな組手をしているのみならず、技がどれも重く、スタミナ切れもなく、打たれ強いという選手がゴロゴロいるわけです。

しかもリトアニア人は概して高身長な人がほとんどで、だれもが190センチ前後の人ばかりなのです。

王道の通りにやっていることで、こういうダークホース的な選手が突如出てくるのです。

王道の通りとは、空手で勝つための理論通りということ。

組手の器用さや綺麗さ、華麗さといったものは二の次、三の次でいいんです。

それよりも、体力を全体的に高めて、攻撃力を高め、打たれ強く、そしてスタミナを高めればそれでいいのです。

このようにシンプルに考えさす情報を指導する立場の人が出すことで、いろんな多くの人が
「自分でもできるんだ!」という楽観的な見通しが持てて稽古に励み、トレーニングにいそしむようになる。

そのことで全体的なベースアップがなされるのです。

1部の人しか強くなれない、というような情報が流布されていては、1部の人しか稽古やトレーニングに励まないゆえに、全体的なベースアップなど望めないのです。

リトアニア人は、概して身長が高く190センチ前後の人ばかりです。

それでいて基礎体力も高い。

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 リトアニア選手団


身体能力も高いのは、新極真会のヨーロッパ大会のビデオを見れば一目瞭然です。

こんな人たちばかりでは、もう日本は危ういですね。

発破をかけなくてはいけない。

ただ新極真会で流布されている指導情報というのは、日本であろうが海外であろうが、だれもが自分でも強くなれる、という楽観的な代物であるために、やはりダークホース的な選手がいきなり台頭してくることが多々あるのですね。

例えば、19歳のポウリウス.ジマンタス(リトアニア)は、世界大会前は前評判が高く、潜在能力はアンディ.フグ以上と緑代表がアナウンスしていたくらいですが、いざ大会が始まると、イリヤ.ヤコブレフ(カザフスタン)に接戦の末負けてしまいました。

それのみか、ヤコブレフ選手はロシア最強のナザール.ナシロフ選手まで食ってしまいました。

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イリヤ.ヤコブレフ

そのヤコブレフ選手は、もう全盛期を終えていたヴァレリー.ディミトロフ選手に敗れました。

このように順当に勝ち上がるように思われていた人が途中敗退したり、ダークホース的な選手が出てくるのが、世界大会の面白みの1つなのですね。

それはひとえに、だれもが楽観的な思いを抱いて稽古にトレーニングに励んでいるからにほかなりません。

自分はいくらやってもダメなんだ、という悲観的な思いしか抱けないところでは、こういう現象が起こるはずはないのです。

自己満足な稽古をしてないか、ということは空手をしていれば、必ず戒めることとして言われることです。

しかし、それと同じように「自己満足な指導をしていないか?」ということも指導者は戒めないとだめですね。


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ずっと維持しなければならないことはなにか。

出来なかったときだけ注意して、できるようになったら褒めることを怠ってはいないか。

傍らでみている人にしかわからないことをきちっと指摘してあげているか。

枝葉末節てきなことを最重要に思われるように教えていないか。


こういったことは常に心に留めないといけないことなのですね。

ですから、独りよがりの稽古内容もさることながら独りよがりの指導法は更に戒めないといけないことだと私は思います。

今回の新極真会の世界大会をみてそんなことを考えてしまいました。

今回はこれにて終了します。

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『次の世界大会を制するのは…○○国?』
前回の続きをしましょう。

リトアニアエヴェンタス.グザウスカス選手は、3年前の世界ウェイト制大会の準々決勝において、現役世界王者島本選手を相手に本戦から押して、予期せぬ間合いからの上段蹴りを見せたりして警戒させ、攻撃力が強く手数が多かったため、相手の息を切らせるほどの健闘ぶりを見せながら、延長2回で惜しくも敗れたということを話しました。

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  エヴェンタス VS 島本


しかし、彼の凄さはそれだけではなかったですね。

ヨーロッパ大会のビデオを見ると、その強さがわかりました。

接近戦のみならず、遠い距離からぐんと速い突きがボディに襲ってくる。

回し蹴りのみならず、いろんな上段もどんな距離でも出せる。

膝蹴りもだせる。

接近戦に持ち込むと肩への肘打ちをかます。


要するにオールラウンドプレイヤーなのですね。

離れてよし、接近してよしという盤石さを備えていたのですね。

僅差判定というのはほとんどなく、攻撃力の高さゆえに、相手が完全に疲弊しているのが素人でもわかるほどです。


ゆえにあの島本選手を世界ウェイト制においてあそこまで追い込んだのですね。

こういう強さは、彼だけでなく他のリトアニアの選手の多くが備えていることなのですね。

だから警戒が必要です。

それで彼の真価が問われたのは5回戦でした。

相手は前年の全日本大会で準優勝した山本和也選手

やはりこの実績をみれば、山本選手が勝つのではないか、と思われた試合でした。

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  山本和也


山本選手は自身が勝つセオリーがわかっていたようで、蹴りのすぐ後に、鉤打ちをするのですね。

これで相手のスタミナを奪うという作戦でいたのでしょう。

その技で一本勝ちしたこともありましたね彼は。

しかし、エヴェンタス選手はひるまず、果敢に打ち合いに臨み、決して退かない。

やはりどちらも突き蹴り両方がパワフルでさすが、と思わざるをえなかったですね。

時折、膝蹴りを上段にかまして警戒させる、一進一退のいい試合でした。

エヴェンタス選手の得意とするところは、突きからの膝蹴りの連打ですね。

相手が、スタミナ切れしかかっているところで、果敢にそれをされたらスタミナトレーニング不足の選手ならひるんで負けてしまいますが、やはり全日本大会準優勝山本選手ゆえに、打ち合いに臨み、本戦引き分け。

そこで山本選手は負けじと、上段蹴りをぶちかまします。

相手がそんな強豪でしかも延長戦において、スタミナが減っているときにそんな芸当ができるなんて…かなりハードな練習してきたな、と思わせるに十分でした。

そして果敢に打ち合いに持ち込む。

一瞬エヴェンタス選手がひるんだので、山本選手の勝ちか?と思われましたが、そこからが彼の真骨頂。

スタミナ切れの状態でも、力を振り絞って付きからの膝蹴り連打をかますと、山本選手は押し返すことができないまま延長戦終了。

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  山本 VS エヴェンタス


エヴェンタス選手の圧勝になりました。

ここまでやるか茶帯なのに!と誰もが驚嘆したでしょう、全日本大会準優勝者を初出場選手が倒してしまうのですから。

しかし、そのことの代償が大きかったのは明白でした。

やはり足に多大なダメージをおってしまったのでしょう。

次の準々決勝では、外国人最右翼のマシエ.マズール選手と対戦し、本戦で一本負けを喫するのです。

この試合では、中段突きの一本負けということになっていますが、試合のビデオを見るとわかるように、中段突きの前に当たった下段蹴りが後を引いて中段突きが刺さったときに倒れたので中段突きということになっていますが、蹴りが効いてしまったのでしょう。

足を押さえてうずくまっているのがわかります。

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 エヴェンタス VS マシエ


しかし、周知のようにこの大会では島本選手優勝します。

その2年前には彼が勝っていると思われてもおかしくないほどの健闘ぶりをしていた。

それなのに、差が出てしまっていたのですね。

その差を埋めるべく彼はとことん修練を積んで、次の世界ウェイト制、あるいは世界大会に臨んでくるでしょう。

のみならず、リトアニアには彼のように接近して良し、離れて良しというオールラウンドな組手をしているのみならず、技がどれも重く、スタミナ切れもなく、打たれ強いという選手がゴロゴロいるわけです。

しかもリトアニア人は概して高身長な人がほとんどで、だれもが190センチ前後の人ばかりなのです。


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 リトアニア選手団(新極真会)


これは警戒しなくてはなりません。

次の世界大会を制するのはリトアニアかもしれません。

ここでまた、大山総裁の言葉を引用しましょう。

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  大山総裁


「次の世界大会を制するのは間違いなく旧ソ連。日本は絶対に無理だよ!」

リトアニアも旧ソ連の1つでした。

経済があまりうまくいっていない国の民は、めげない選手が多いのですね。

精神的にかなり強い。


しかし、日本は豊かだからハングリー精神がない、とは言い切れないですね。

そういう人もいることはいますが、それだけで一般化はしてみるべきではないのです。

空手母国を守る、という使命感に燃えたときのナショナリズムはどこの国も持つことはできないのです。

逆に豊かだからこそ、その恩恵に浴して、いろんな食物を食べ、いろんなサプリをとることで、強くなれるのです。

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貧しすぎていてはその恩恵に浴すことはできないですから、其のプラス点については大いに享受すべきでしょうし、大いに感謝すべきでしょう。

卑下すべきではないのです。

その良さを生かして、次の世界大会において、日本人選手へ期待をしているのです私は。

今回は之にて終了いたします。

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ありがとうございました。

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日本人が優勝しても危ない…この男に気を付けるべき?
昨年の新極真会の世界大会において突如として強豪選手たちをねじ伏せて勝ち上がり準優勝になったマシエ.マズール選手の偉業と、その不器用ながらも王道の修練を積み重ねていったことで強くなったということを書きました。

また、あまり注目はされていなかったけれども、強豪に打ち勝って入賞した選手たちもいたことを指摘しました。

今回は、その面について書いていきたいと思います。

注目したのは6位になったエヴェンタス.グザウスカス(リトアニア)選手ですね。

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彼の強さについては世界大会の2年前の世界ウェイト制大会の時から注目していました。

この大会の準々決勝において、島本雄二選手と対戦したのですね。

このときは、まるで無名の選手でしたから、島本選手が難なく勝つだろうと思っていましたが、そうにはならなかったですね。

島本選手が、渾身の蹴りを出すもひるまない。

得意の突きを出すもひるまない。

逆にエヴェンタス選手は、予期しない距離で急角度で上段蹴りや上段膝蹴りを出し、島本選手をヒヤッとさせます。

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エヴェンタス VS 島本


のみならず技全般が強いので島本選手が息を切らします。

本戦が終了したときに、島本選手が結構な汗をかき、息をきらしてハアハアいっているのがわかりました。


「現役世界王者をここまで追い詰めさせるか!しかも茶帯で!」と驚愕の思いになったのです。

もしこれが島本選手ではなく他の選手であれば、おそらく審判の多くはエヴェンタス選手に旗を上げたでしょう。

しかし実績が高い選手だと、どうしてもその選手をひいき目でみてしまうというのは古今東西よくあることですね。

このときも例外ではありませんでした。

引き分けでした。

しかし延長戦においてはエヴェンタスの強烈さと動きの多さで若干優勢になったかと思いきや引き分け。

そして最終延長において、単発ながら強烈な突きを何度かお見舞いしたときにエヴェンタスが首を下に下げる時が多々あり、それが印象点になり危なげに島本選手が勝つことができました。

非常に危ない試合でした。

この試合を見て、次の世界大会ではこの人物こそあぶない、と思った人は多いでしょう。

茶帯現役世界王者をここまで追い詰めるなんて、世界はかなり広いと思いました私は。

この大会では島本選手優勝したのみならず、他の階級で計6つ、全部で7階級で日本人が優勝しました。

だからといって7人が優勝したということだけをもって安心していてはいけないということですね。

エヴェンタス選手のようなダークホースが突如現れるということを認識し、そして稽古していかなくては危険ということですね。

その実力は本物で、実際今回の世界大会で6位に入賞しました。

今、極真会館(松井派)ではロシアが最強ですね。

しかし、新極真会ではヨーロッパ、とくにポーランド、ブルガリア、そしてエヴェンタス選手リトアニアが強いですね。

いずれも旧社会主義国ですね。

しかし、何故こうもリトアニア人というのは身長が高い人が多いのでしょうか?

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  リトアニア選手団(新極真会)



新極真会で最初に頭角を現したドナタス.インブラス(リトアニア)にしろ、前回大会で3位になったルーカス.クビリウスにしろ、エヴンタス.グザウスカスにしろ190センチ前後もあるから驚異以外何物でもないですね。

そして、なぜかリトアニア人というのは「ス」で終わる名の人ばかりですね。

不思議ですね。

松井派の世界大会で3位になったアルトゥール.ホバ二シアンにしろアルメニア人ですが、アルメニア人は名が「アン」で終わる人ばかりですね。

不思議ですね…って空手ではどうでもいいことですね(笑)

次回は、そのアリトアニアの驚異ぶりについて話していきたいです。

今回は之にて終了いたします。

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ありがとうございました。


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不器用でも勝てる?-マシエ.マズールに学ぶ成り上がり方
2019年は非常に日本にとってよかった年でした。

新極真会、極真会館(松井派)ともに世界大会で日本人が優勝できたのですから。

話を新極真会に転換しますと、昨年から2年前に行われた世界ウェイト制において、日本人が7階級優勝したことで、今回の世界大会においても、日本人が優勝するのは目に見えていると思った人もかなりいたのではないかと思いましたが、実際はかなり危険で、海外のダークホース的な選手が多数入賞、あるいは台頭を表す結果になりました。

中でも驚きだったのは、マシエ.マズール選手(ポーランド)でしょう。

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        マシエ.マズール

彼は3年前の全日本大会に出場してベスト8入りで終わり、その際も下段を効かされての敗退でしたから、体力の基本がなってないんじゃ…と思いましたが、その敗退にめげることなく修練を重ね、それでヨーロッパ大会重量級3連覇をはたし、それで世界大会では準優勝を果たすのですからまさに天晴ですね。

その精神的な楽観主義には目を見張るばかりです。

「ヨーロッパ大会で優勝したのにこんなところで負けて…」と悔やむことなく、練習を重ね、これまで連続して全日本大会でベスト4入りした前田勝汰選手や、ヨーロッパ大会で20回近く優勝してきて、自分もまけたことのあるヴァレリー.ディミトロフ選手に打ち勝っての準優勝ですから、その快心ぶりにはあっけにとられるほどでした。

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    前田勝汰

しかし、思ったのは彼は器用さが非常に希薄なんですね。

構えをみればわかりますが、そんなにカッコよくないですね正直(苦笑)

それに組手中に、踏ん張る場面が多々あるために、相手の技を受けてしまう場面がちょくちょくありました。

それで腰も切れずに技を出してしまっている。

しかしそれでも、彼の場合は技の1発1発が重いし、それでいてスタミナもかなりある。

それでいて打たれ強いわけです。


ゆえにあのように勝ち上がることが可能であったのです。

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構えがカッコ悪くてもいい、組手が不器用でもいい、技に反応し損ねていてもいいんです。

試合にそれで勝てていれば結果オーライなのですから。


マシエのような組手をしていると、テクニックが最重要という通念が流布されてしまっている松井派では評価されないで終わる危険性が大です(笑)

それでまず、その構えから直され、器用な組手をするようにアドバイスが入る。

それで自分の持ち味(強烈な技、スタミナ、打たれ強さ)を生かすことができないまま台頭できずに終わる、というパターンも想定されます。

非常に危険ですね。

そこを松井派の人間は認識すべきでしょうね。

始めは不器用で雑な組手をしていても、それでも持ち味の強烈な技やスタミナをさらに強化させていった結果、器用さも持ち合わせて、しまいには盤石な強さを得れるようになった例として、七戸康博、鈴木国博、エウェルトン.テイシェイラといった選手たちを引き合いに出してきました。

鈴木
     鈴木国博


不器用でもいいんです。

汚い組手でもいいんです。

そんなのいずれ直せるんですから。


それよりも、攻撃力のあることをほめて、更に攻撃力アップ、スタミナアップ、テクニックアップの方法を施していけば、いずれマシエのような盤石の選手をつくることができるのです。

それを認識せずきれいな組手をまず最初にありきでは、そんな綺麗な組手をすることができる人は少ないですから、自分はダメなんだと誤った認識を生徒がもってしまいいずれやめてしまうということも考えれます。

そう終わらないためにも指導する立場の人は心していきましょう。

彼の活躍を俯瞰してそんなことを考えてしまいました。

今回はこれにて終了いたします。

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